サンプルコードとドキュメント

XCPonTCPをVeriStandで実装する

概要

NI VeriStandを用いて、XCPonTCPを実装します。

 

説明

CCP/XCPはECUの測定・キャリブレーションを行うためのプロトコルです。
XCPはCCPの拡張規格で、TCPを用いた測定・キャリブレーションが可能となります。

National Instrumentsでは、CCP/XCPに対応するために、NI ECU計測/校正ツールキットを提供しています。
この資料では、PXI RTターゲットとVeriStandを用いて、XCP on Ethernetを行う方法をご紹介します。
今回のシステム構成は下記のようになります。

1システム構成.png

  • Windows (NI VeriStandホスト)
  • PXIe-8135 Real-Time OS (NI VeriStandターゲット)
  • ノートPC (XCPのデモプログラムを実行し、ECUシミュレーターとして動作させる)

 

ハードウェア/ソフトウェアの要件

 

コードの実装/実行手順

  1. WindowsとPXIターゲットをLANケーブルで接続し、PXIe-8135のポート2をストレートケーブルを用いて、ノートPCと接続します。
    もしクロスケーブルを使用される場合には、下記資料をご覧ください。
    Connecting to a LabVIEW Real-Time (RT) Target Directly with a Crossover Cable

  2. MAXからPXIe-8135のネットワーク設定を行います。ポート2をStaticとし、ノートPCと同一ネットワーク内に入るよう構成します。
    (今回は下記のように、169.254.126.200と設定しました)
    PXIe-8135設定
    2Network_on_MAX.PNGノートPC設定
    3Conf_Note_PC.png

  3. ノートPC上で、
    C:\Users\Public\Documents\National Instruments\ECU Measurement and Calibration Toolkit\Examples\MS Visual C\XcpECU
    内にあるRunXcpEcu.exeを下記設定にて実行します。
    4RunXcpEcu.png

  4. WindowsホストからNI VeriStandプロジェクトを作成し、XCPのカスタムデバイスをセットアップします。
    今回使用するA2Lファイルは下記にあります。
    C:\Users\Public\Documents\National Instruments\ECU Measurement and Calibration Toolkit\Examples\MS Visual C\XcpECU\XcpECU.a2l

  5. A2Lファイルを開いて編集します。サンプルの場合、XcpECU.a2lファイル内のADDRESSを、ノートPCのアドレスとします。
    /begin XCP_ON_TCP_IP
    0x100
    0x15B3
    ADDRESS "127.0.0.1” //ここをノートPCのアドレスに指定します

  6. カスタムデバイス上で、Measurementを追加します。ここまでの設定で、下記のようなシステム定義ファイル構成となります。
    5Conf_on_VeriStand.png

  7. VeriStandプロジェクトをデプロイします。ノートPC上のXCP Test ECUにあるECU Statusのチェックボックスが点灯します。
    6Connected.png

  8. Workspaceから、値が取得できることを確認します。
    7Result_on_VeriStand.png

NIコミュニティのサンプルコード交換のサンプルコードは、MIT Licenseによりライセンス供与されています。

寄稿者