キーエンスさんからLJ-V7000をお借りしてLabVIEWからの使い勝手を試してみました。
LJ-V7000はレーザー変位計の中でも「超高速インラインプロファイル測定器」というジャンルになります。ラインレーザー光が照射された2次元断面形状を最高64kHzで収録する事ができます。
一般的な使い方としては、LJ-Navigator 2というアプリケーションを使用してプロファイルの中の特徴的な形状から、高さ、幅、段差、半径などを苦労することなく得る事ができます。ただし、データ処理に時間がかかるためサンプリング速度は1kHzぐらいが上限です。それでも十分速いのですが、「超高速」という謳い文句をフルに生かすには、プロファイルデータを直接扱う必要があります。
PCにプロファイルデータを取り込んで処理ができるようにDLLが提供されています。ホームページ上で特にアナウンスされているわけではありませんが、(株)キーエンスに依頼すればLabVIEW用ドライバー(DLLを呼び出す関数)とサンプルを入手することができます。「超高速」を活かした使い方としては、センサーか測定対象が一定速度で移動しながら取り込んで3次元形状データを得るとか、X-Y平面上での振動計測とかが分かりやすい使い方だろうと思います。
レコード盤の溝を3次元で測定するというのに興味があったのですが、分解能的にかなり無理があるようなので諦めました。
部屋を見回すと前任の方が置いていってくれた振り子時計がありました。おしゃれな時計で、小石を紐でぶら下げて振り子にしているのです。今回お借りしているセンサーの測定幅が4cmぐらいなのですが、振り子の振れ幅は5~6cmあるので、振れ幅が適当になるように振り子の中間部分で測定してみる事にしました。

紐なので、無理にプロファイルをいじる必要もなく、高さと左右エッジをデータで受け取ることにしました。LJ-Navigator 2で紐のZ方向の位置(OUT1)、X方向の右のエッジ(OUT2)、左のエッジ(OUT3)が得られるように設定します。

LJ-Navigator 2は終了させておかないとLabVIEW側からアクセス出来ません。LabVIEW driverを使ってLabVIEWでプログラムを作成します。振り子を前後に揺らすとリサージュのような軌跡が得られます。


今回のように紐の位置を測定する必要がある場合には、非接触で2次元の位置が測定できるLJ-V7000は便利かもしれません。
((株)キーエンス様から本文書での写真、スクリーンショットの使用許可を得ております)