複数のアナログポートを同時に読み取る方法（NI-DAQ）

[jeans]

私はNI-DAQと6036EとVB6でアプリケーションを作成しています。
しかし、同時に複数のアナログポートからデータを収集する方法
がわかりません。

アナログポートのうち３ポートを選択し、同時にデータを収集させたい
と思っています。SCAN_Opを利用するのかとも思いますが方法が
分かりません。サンプルがあればお教え頂けれ幸いです。

よろしくお願い致します。

[小澤＠東北大学電気通信研究所]

VBの場合は、NI-DAQの関数を使います。

複数チャネルのデータ集録は可能ですが、英文であり、また同じような機能の関数がいくつもあり、どれを使ったらよいかわかりません。また、複数チャネルのデータ集録のサンプルプログラムはないので、私もかなり悩みましたが、ようやく作りました。添付いたします。

5年ほど前に作成したものなので、内容を全く覚えていませんが、とりあえず2チャネル分のデータ集録が可能です。オシロスコープのようなトレンド画面も出ます。

まず、このソースコードで動くかどうか試して、それから3チャネルに増やすといいでしょう。

[jeans]

早々のご返事ありがとうございます。
サンプルプログラムを参考にさせて頂きます。

NI-DAQにSCAN_Startと言う関数がありますが、このsamp-intervalとscan-intervalの意味がわかりません。
これはどのように使うものなのでしょうか。

よろしくお願い致します。

[小澤＠東北大学電気通信研究所]

図を描いて説明する必要があるので、返答まで時間がかかります。

とりあえず、ボードには一つのアナログデジタルコンバータとチャネルの切り替えを行なうマルチプレクサが搭載されていることを調べておくと理解しやすいでしょう。

では、また。

[小澤＠東北大学電気通信研究所]

ボードには一つのアナログデジタルコンバータとチャネルを切り替えるマルチプレクサが搭載されています。

複数のチャネルのデータ集録を行なう場合、まずマルチプレクサでチャネルを指定して、その電圧をアナログデジタル変換します。

したがって、例えば3チャネルから10個のデータを集録する場合、マルチプレクサは30回の切り替えをして、アナログデジタル変換の動作は30回行なわれることになります。

ch 0に切り替えて、アナログデジタル変換
ch 1に切り替えて、アナログデジタル変換
ch 2に切り替えて、アナログデジタル変換
ch 0に切り替えて、アナログデジタル変換
ch 1に切り替えて、アナログデジタル変換
ch 2に切り替えて、アナログデジタル変換
ch 0に切り替えて、アナログデジタル変換
ch 1に切り替えて、アナログデジタル変換
ch 2に切り替えて、アナログデジタル変換

という一連の動作を繰り返します。

このときのチャネル切り替えに要する時間がscan時間であり、同じチャネル間の時間がsample時間だったと思います。
詳細の図を添付しましたので、ご覧ください。

最速の変換速度で動作させる場合を考えます。
6036の場合は、サンプリングレートが200kHzですが、これはアナログデジタルコンバータの最速の変換速度です。
3チャネルを使用する場合は、各チャネル当り200kHz÷3=66.67kHz（逆数は15μ秒）になります。
したがって、sample時間は短くても15μ秒は与えなければなりません。
scan時間はサンプリングレート200kHzの逆数の5μ秒になります。

ただし、これはセトリングタイムを全く考慮していないときの理想的な値です。
6036の仕様書をみると入力範囲によってセトリングタイムが指定されています。
このセトリングタイムよりも短い時間でアナログデジタル変換を行なうと、直前に測定した電圧情報が混ざってしまい、正確な測定ができなくなります。セトリングタイムを考慮して、適切な変換レートを指定して使用する必要があります。

セトリングタイムについては、このディスカッションフォーラムの以前の履歴の中の「16ビットDAQボードとPCIの精度に関して」ならびに「セトリングタイムについて」をご覧ください。

最後に頼りない発言ですが、NI-DAQのプログラミングは5年ぐらい行なっていません。間違っている可能性も僅かにありますので、御了承ください。

[jeans]

ご返事ありがとうございます。
大変分かりやすい説明で感謝いたします。
NI-DAQのプログラミングは資料があまり無く困っておりました。
ありがとうございました。