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16ビットDAQボードとPCIの精度に関して

現在、PCI-6259 を使用しており、scan rateやconvert clock rateを設定しようとしています。
御社のHPのサポートを閲覧していた所、「16ビットDAQボードとSCXIの精度に関して」で「16ビットのDAQボードを使用し計測を行う場合には、少なくとも10usの時間が必要とされるため、実質上の最高サンプルリングレートは約100KS/sとなります。」とありました。
これはSCXIシリーズに限られた事なのでしょうか?それともPCIシリーズを含む全ての16ビッドADボードに当てはまる事でしょうか?
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全体的な文面を掲載していただければ、明確な答えが記述できると思いますが、予想して記述します。

 

まず、PCI-6259を例に挙げて、考察してみます。
「32チャンネルアナログ入力搭載、16ビット、1.25 MS/秒(最大)、1 MS/秒(スキャン)」
 という仕様になっています。
「1.25 MS/秒(最大)」は、搭載しているアナログデジタルコンバータの変換速度を指します。
「1 MS/秒(スキャン)」は、搭載しているマルチプレクサの動作速度を示しています。
つまり、ある特定の1つのチャネルだけを使用する場合は、マルチプレクサは動作しないので、1.25 MS/秒でデータ集録が可能です。
しかし、複数のチャネルを使用する場合は、マルチプレクサでチャネルの切り替えを行なうので、1 MS/秒で動作するということになります。
(本当は、ちょっと違います。1usの間に0Vから1Vに変化する電圧を測定することと、1usの間に0Vから10Vに変化する電圧を測定することを比較すると、後者の方がスルーレートが10倍必要であるので、セトリングタイムが10倍かかるということになります。詳しい情報は仕様の細かいところをご覧ください。)


PCI-6259とSCXIを接続すると、PCI-6259は一つのチャネルだけを使用するような動作をします。
そのチャネルは、SCXIの中のマルチプレクサによりチャネルの切り替えが行なわれます。
そして、SCXIで複数チャネルのデータ集録が可能な構造となっています。
したがって、PCI-6259としてはPCI-6259に搭載されているマルチプレクサを使用しません。
PCI-6259とSCXIを接続した場合は、PCI-6259は1.25 MS/秒でデータ集録可能な構成になっています。

ここで、質問の10usに制限されるのは何故かという質問に入ります。
以上の説明のように、SCXIに接続されたPCI-6259は1.25 MS/秒でデータ集録可能な構成になっていますが、10usに制限されてしまうということはSCXI側のセトリングタイムが10usであるということになります。
したがって、どんなに高速なPCI-6XXXボードを接続しても、最終段にあるSCXIのセトリングタイム10usに制限されるということになります。
このSCXIのセトリングタイム10usは、どこから由来するものかはわかりません。
SCXIのマルチプレクサの切り替え速度かもしれませんし、SCXI内部の前段増幅器のセトリングタイムによるものかもしれませんし、フィルタが搭載されていて、その通過帯域による制限かもしれません。

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